さて前回の記事をものすごく簡単にまとめると購入理由の第1として初期のアナンタを象徴するケースデザインということでした。
名機?迷機?キャリバー8R28
そして第2の理由ですがこのSAEK003は初期の8R28ムーブメントであるということです。8R28はクレドール フェニックス、ブライツ フェニックスなどに使われていた6Sよりも格下扱いなんですよね。理由としてクロノグラフ専用に設計された6Sに対し安価なセイコー5などに使用される7S26をベースにした6Rを二階建て構造でクロノグラフのモジュールを取り付けていると。なのでクロノグラフのボタンとリューズの位置がズレてしまうんです。
雑な画像ですみません。それでもリューズよりクロノボタンが文字盤側についているのが分かると思います。(ちなみにこのあと開発される8R48ではクロノボタンの位置も修正されます。)
それと8Rの製造はいつの時期かを境に雫石高級工房から中級程度のムーブメントの製造を行う二戸時計工業へ移ったらしいのです。(確証はございません。詳しく知っている方がおりましたらご教授頂ければ幸いです。)
で上記の初期の8R28であることというのが重要になってくるのですが、ここで下の記事をご覧下さい。
https://www.seikowatches.com/jp-ja/news/20100818-21465981678
この記事の中で、
・メカニカルムーブメントを搭載したブライツ アナンタの商品は、盛岡セイコー工業(株)内の「雫石高級時計工房」(※5)(岩手県雫石町)において、ひとつひとつ手作業によって仕上げられています。
との記載があります。この記事が2010,8/18なので少なくともこの時期までは8R28は雫石高級工房で作られていたと想定出来ます。私が購入したSAEK003は一連番号から推測するに2009年製造だと思われます。そうなるとこのSAEK003は雫石高級工房で作られていた可能性が非常に高いのです。こんなことは気休め程度というか、そんな事まで気にしてどうすんの?て批判も聞こえてきそうですが、、
でもセイコーが誇る雫石高級工房(主にGSやクレドールの製造)で一流のマイスターが作った8R28と中級程度のムーブメントを製造する工房で作った8R28、どちらがいいですか?て聞かれたら後者を選ぶ人はいるのでしょうか?世の中では一流の職人が作れば値が上がるのは必然です。
ただでさえ今は3万も出せばソーラー電波が買えてしまう時代にあえて機械式を購入するわけですからその中身がいいならそれに越したことはないです。
ちなみに、、
左SAEK017 27万+税
右SAEH003 33万+税
https://www.seikowatches.com/jp-ja/news/20110928-20860303578
🔺の2011年9月28日の記事にてアナンタ中澤佑二コラボモデルが2種類発売するアナウンスがされてるのですがSAEK017は8R28、SAEH003は6S37を載せていて、6S37の方にはあえて雫石高級工房製と書いてあります。ということは8R28は雫石高級工房製ではないと暗に伝えているということですよね。。外装の手の掛けようは同じぐらいで6万の価格差があるのはこれはムーブメントの差ですよね、、、(私がアナンタ3本持っていたという話をしましたがその記事にしてない1本はこのSAEK017です、、購入して1か月満たない間に手放しました、、)
この記事から少なくとも2011年の9月以降の8R28は雫石高級工房ではないと推測出来ます。
ということで、第2の理由は、
「雫石高級工房で作られたと思われるムーブメント」
という事です。
最後に第3の理由があるのですが長くなりましたので次の記事にて完結したいと思います✨
それでは〜。