さて今回はバンド交換についてのお話しです。「ナンバー1ではなくオンリー1であるという愉悦。CTY57-1071編」の話の続きになります。
市販のバンドを購入して付ける場合は観音式のバックルの方が何故フィット感がいいのか?何故3つ折れバックルを使うとフィット感が悪くなるのか?それを画像を交えながら解説していきたいと思います。
左 観音式バックル
右 3つ折れ式バックル
最近の革バンドの時計は普通の美錠ではなくバックルが付くタイプがほとんどになりました。高級な時計になればなるほどその可能性が高く、3つ折れ式を採用していることが多いでしょうか。今でもクラシックな時計はあえて美錠を使うこともありますが。
バックル式のメリットは簡単に言えばメタルバンドと同じ感覚でつけられるということ。革が傷みづらく、落としにくくなる。
ということで、まずメタルバンドの3つ折れバックルを見てみましょう。
わざと腕につけたときのような感じで撮っています。
このカンパノラも最初に買ったときにバンド調整してもらってから自分で再調整しています。
少し乱暴な言い方になりますが、手首の断面図は上の青い線のように楕円形のようになりますよね。正確にはくるぶしがあったりして微妙に違いますが。
なのでバックルのカーブしている部分
この部分が時計本体裏側と正対している方がフィット感が高いと私は考えます。
ではこの考えを基に革バンドのバックルの話に入っていきます。
左 コスモサイン純正バンド
右 市販のバンド(バンビ社製スコッチガード)
美錠側も剣先側も微妙に長さが違うのが緑の線を見て頂くとわかりますね。
定規が見つからなくて測れていないのですが
だいたい3つ折れ専用バンドは
剣先側125〜135mm
美錠側50〜55mm
普通のバンドは
剣先側115〜125mm
美錠側65〜75mm
くらいになることが多いでしょうかね。
剣先側はそこまで問題ではないのですがこの美錠側の15〜20mmの差がフィット感に大きな影響を及ぼすのです。
では実際につけた画像を、
3つ折れ式バックルを使う場合はバンドを通常とは逆につけます。
左 長さを指定して作ったバンド(コスモサイン純正とほとんど同じ寸法です。)
剣先側130mm 美錠側55mm
右 バンビ社スコッチガード
剣先側120mm 美錠側75mm
バックルの位置にだいぶ違いがでますね。
では剣先側をバックルに通して、私の手首の大きさ18.5cmに合わせてみます。
わかりますでしょうか?
同じバックルですがバンビ社のバンドはバックル位置がだいぶ右にズレてますよね。
カーブしているバックルの部分もかなり12時側に寄ってしまいます。
これがフィット感が悪くなる理由です。
バンドの長さだけでなく、手首が極端に細い人、太い人もバックルの位置がズレてくるのでフィット感は悪くなってしまうんですけどね、、、
そして、観音式バックルの方がいい理由として、下の画像をご覧ください。
綺麗に時計本体に正対出来てはいないですが先程の3つ折れ式バックルよりは幾分か良い状態ではないでしょうか?
観音式バックルの場合、パチンパチンと2アクション必要なので3つ折れ式より面倒なのですが、私はその面倒よりもフィット感を重視するので市販のバンドを付ける場合は観音式バックルを使っています。
飽くまでも私の判断基準になりますのでこれが正解というわけではございませんので悪しからず。
皆さまのバンド、バックルも見直してみてはいかがでしょうか?
それでは〜✨